30 min プロジェクト,kpi 編 第 3 回.

最高の結果を出すKPIマネジメント を昼に買ってみた. Amazon で KPI と調べると一番に出る書籍で,評価も割と高そう.昼食を食べながらと,バイト後の時間で半分くらいまで呼んだ. その時点までで新しい情報としては, 著者が提唱する KPI 設定のための流れと,Critical Success Factor (CSF) という概念かな.

設定のための流れは,自分が考えていたものと大まかには一緒であったように感じる.

目標・現状理解 -> 変更可能パラメータの確認 -> 指標の制定 -> チェック

で,CSF は 重要成功要因と訳される 単語で,事業・ビジネスにおけるゴールを達成するために, 必要・重要となる要因のことを指す. そして,KPI はその CSF の達成状況を観測するための指標ということになる.

新しいことではないが,自分のこれまでの調査を受けての考えと本の内容が一致しないところで,設定する KPI の指標の個数があった. 自分は少ない方が良いが,必要に応じて 2, 3 個の KPI を設定すればいいんじゃないかと思っていたが,この本では徹底して KPI は一つであるべきということを主張している. KPI が複数存在するということは,道路に信号機が複数個あるという例えを使ってメッセージを強調している. 確かに複数 KPI があることで,施策の決定や実行後の振り返りに影響が出る可能性はありうるが,一つにするのは,設定する人間の能力を強く問うし,また心的負担にもなりそうなんだよなと思ってしまう. 甘いのかもしれないけど.

ちょくちょく思っていたことだが,KPI はビジネスにおける,機械学習でいうところの目的関数のようなもんだよなと感じる. モデルはその目的関数を最大化するために,自身のパラメータを訓練データを見ながらいじくり回す. ビジネスでは,KPI を最大化するために,施策を打ってこねくり回す. 施策を打つたびに環境が変化する,また施策を打つことで環境への知見を得るというところは,強化学習に近いのかもしれない.

そう考えると,人間ではなく計算機が施策の設定等できれば最強なのでは,と思うが,変数として扱うものが抽象的で人間内の暗黙知となっていることや, 同じ事業は二つとないため,性能の良い転移学習のフレームワークが必須であったりと,まだまだここに機械が入っていくるのは先かなとも感じる. 逆に,そこさえ達成してしまえばというところでもあるが.

次回は,KPI 設定の具体例やアンチパターンを調べようかな.