翻訳夜話
by 村上春樹
Review: ★★★
村上が東大の教授と翻訳に関して話をしたり、学生や若手翻訳家からの質問を受けたフォーラムが収録された本。 もちろん翻訳の話をずっとしているのだけれども、その中から小説にもおそらく当てはまる、村上の言葉に対する考え方が覗き見れて面白い。
なぜそれをするかというと、僕はオリジナルのテキストにある文章の呼吸、リズムのようなものを、表層的にではなく、より深い自然なかたちで日本語に移し換えたいと思っているからです。英語と日本語のリズム感というのは基礎から違いますし、テキストの文章をそのままのかたちで訳していくと、どうにも納得できない場合がある。そう感じた場合には、僕の独断でつなぎ換えたりします。
かなりリズムに関するこだわりを感じた。自分の感じる村上文章の読みやすさはこんなところから来るのかもしれない。