昼は研究室グループでランチを持ち寄って輪行的なことをしつつ食べることになっていたので途中でパンを買ってから出ラボした。 土曜日に買い出しをしていれば自作することも可能だったが、肉を焼いてそれが冷えるくらいならパンの方がまだ良い。 共有の電子レンジはあるのだが、あまり使う気にならない。
結局輪行中に誰も何も食べていなかったので自分のパンも食べずに話だけ聞いていた。そもそもみんなマスクしていたのでその中で食べるのは現実的じゃない。
輪行の内容は自然言語処理モデルが獲得する不都合なバイアスに関してのものだった。 近年の深層学習をベースとしたモデルは大量のテキストから言語統計を学習するので、人間間での不都合なバイアスがそのまま乗り込んでしまう。 例えば、oo人はxxである、みたいな差別的なテキストが含まれているとそれを知識としてモデルも獲得してしまう。 これらの現象を定量的にどれくらい発生しているか調べたり、乗ってしまったバイアスを後からどうやって取り除くかの手法を考えたりする研究が増えてきている。
悲しい思いをする人をするために重要な方向性ではあるとは思うものの、どれくらい意味があるのかとか、研究の方向性自体が非常に主観的であったり気になることが多くて難しい。ヨーロッパで割と盛んなトピックなのでこれからもちょくちょく情報は収集してみるつもりではある。
ただこの手の方向は、biased or not を最初に人間が定義する必要があり、それの方針が非常に主観的かつ文化依存になるため、これらの話をヨーロッパで聞いていると外国人としてはこのディスカッションが欧米ベースで進んでいる事実に少しだけ恐怖を感じないこともない。 現に関連研究で言及されている “biased” サンプルを見てみると、日本人としては非常に馴染みの少ない例が多い。
この輪行から疲弊した状態でグループメンバーでサンドイッチを食べに行った。これは美味しかったので満足。
夕方からはドイツ語の授業。少しずつだがわかり始めてきて楽しい。