電通大時代のドイツ人の知り合いがハンブルグで物理の研究をしており、そこで今している自然言語処理の研究の話をしてくれないかと依頼してくれたので、電車でハンブルグまで行ってきた。
一日目
初日は午前中移動しつつ、同じくハンブルグにあるボスの知り合いの研究室を訪問してきた。ギリギリに調整したもらったのにも関わらず、2人の研究者とそれぞれ1時間ずつ話をさせてもらうことができた。
少し街から離れたところまで電車と徒歩で移動した。大きな町は比較的ドイツでも交通がいい感じに動いているので行動しやすい。
自分の研究の話を少しし過ぎた気がするが、普段はあまり考えることのないタスクに取り組んでいる人らから自分のプロジェクトに関してコメントをもらえるのは参考になった。2人とも、初見のプロジェクトに対して、建設的なコメントをしてくれてそのメタ的な能力、も参考になった。おそらく博士をやる上で得ることのできる汎用的な能力の一つなので普段から意識していきたいね。
二日目
朝から友人の物理の研究所、DESY、に移動して最初は施設を案内してもらってランチってから発表の予定だったので結構早い時間から移動を開始することになった。バスに乗る必要があり結構気持ち悪くなったがなんとか乗り切った。
大学ではないのだが公共の研究機関で、加速器とかいかついレーザーとかが取り揃っておりいろんな人が主にヨーロッパ各国からそれらを使いにくるらしい。
施設内は当然だが結構セキュリティがある感じで写真は撮れなかったのだが、2時間くらい案内してもらいめっちゃ楽しかった。機関としては、加速器とかレーザーを使った研究ができる場所として、それ自体の開発と運用をする人たち、それを使って研究したい人たちがいる大所帯になっているみたい。加速器で高速にした何かを何かにぶつけている話を、「石の中を知りたかったら壁に投げつけてかち割って、中を調べるでしょ?」という例を出してくれたのだが、気持ちはわかったがまたそれはそれ混乱した。1-15e スケールのカメラの話とかがあり、それも宇宙誕生から今までの時間のスケールとして考えていいで、と違う例を出してくれたりしたがそれもまた違う混乱を招いた。だいぶ噛み砕いて話をしてくれたので、何をしたいのかはなんとなく理解することができた。とにかく高速でエネルギーのあるものを作って、それを勉強対象の物質にぶっけることでその反応を観測し、その対象物質の性質を調べる、ってのが基本の流れみたい。
昼には当然カリーウルスとを食べた。
発表は定例の後半に差し込んでくれたのだが、予想より多くの人、30 人くらい、さらにその半分くらいは学生とかがではなくもっとシニアな人らで少しビビった。
物理学の研究をしている人たちに、エセ科学である自然言語処理の研究をしなければいけないってことで結構緊張して、資料の作成におそらくこれまでの発表で一番時間をかけた。あまり細かいことを話してもしょうがないのだが、抽象的すぎでも研究者なら満足しなさそうなので、結果として前半は広い話、後半は要約とLLMに絞って少しだけ細かい話をするスタイルにした。
発表は質問も間に出してもらいつつスムーズにできたと思う。質疑応答は当然 llm に関してのものが多かった。著作権に関して、レファレンスを持った状態でのテキスト生成に関して、が主なものだった。正直 open question なもの、openai が暴走しているだけで内情もわからないし、実際に解決が実装されるかもわからん、みたいな感じの回答になってしまうことが多かった気がするが、あとで招待してくれた友人からは評判が良かったと言ってもらえたのでよしとした。
発表を終え車で街中近くの駅まで送ってもらってからはワイフと合流して少し街中を歩いてみた。
今回の旅行の目的の一つは先日Amazonで買ったポータブル電気ケトルの威力を確かめることだったのだがうまく行ったので良かった。安く温かい食事を摂ることができるのは助かる。
三日目
ハンブルグ最終日だったので朝からチェックアウトしつつ街をもう少し散歩してみた。
港町として栄えたハンブルグは横浜みたいに、規模はだいぶこちらのほうが大きいのだが、赤レンガ倉庫がある。
特に何も商業施設とかはないのだが割と長いこと眺めていても楽しめそう。
モダンなものでは、フィルハーモニーのこの建物は下半分は赤レンガなのだが、上にガラス張りの何かが乗っかっている。
ハンブルグ、ドイツで一番綺麗な街、と言われたりすることがあるみたいだが、実際に綺麗で規模も良い感じで快適かつ楽しい滞在だった。実際に住むこともこの感じなら楽しくできるだろう。銀行がたくさんあるのかめっちゃスーツなおっさんたちが結構いるのが鼻につくが。
この日のうちに電車を乗り継いでオランダの Leiden まで移動した。
2本目の電車が消し飛んで1時間以上遅延したりしたのだがなんとか到着することができた。